柏艪舎創設5周年記念特別企画出版
昭和37年12月、大雪山で11名のパーティーが遭難した。
ただ一人生還した山岳部リーダー、野呂幸司。45年の歳月を経て、
ついに彼が遭難事故の全貌とその後の人生の軌跡を明らかにする。
【あらすじ】
昭和三十七年十二月、学芸大学函館分校山岳部のパーティー十一名は、冬山合宿に大雪山縦走を目指した。
しかし、そこから帰還したのはリーダーの野呂幸司ただ一人だった。部員十名全員遭難、死亡。かたくなに沈黙を守る野呂に対し、轟々たる非難と呪詛が集中した。
その野呂がついに今、四十五年間の沈黙を破り、遭難事故の全貌とその後の人生の軌跡を明らかにする―。
今日の幸せを生きる我々が本書から学ぶべきは、いのちのはかなさであり、その尊さであり、その重さであるだろう。