“敗者の美学”を描ききる、書き下ろし長編時代小説。
明治維新という激動の時代に翻弄され、“敗者”となりながらも、
誇りや意地を貫いて生きてゆく者たち……それぞれの想いを胸に、新天地を疾駆する―。
箱館戦争の爪痕が残る維新後の函館。
朝敵となった東雲藩士の娘は亡夫の仇を討つべく、
この地へやって来た。
ここ函館には、様々な事情を抱えた人々が流れ着いていた。
東雲藩の首席家老を務めた男、京都上七軒で売れっ子芸妓だった女、
江戸で火消しとして名を馳せた男、それぞれが新天地を求め、激動の時代を生き抜いていく―。
『落ちてぞ滾つ』発刊記念 蜂谷涼先生インタビューはこちら