報国のとき

築別炭山物語

誰もが体験した戦時下の狂気をわしづかみにした散文詩集。

太平洋戦争中、軍国主義下での少年たちへの身辺には、差別を是認するものがあった。
とくに炭鉱地帯では朝鮮人への偏見、差別が横行していた。
さらに天皇という絶対的な権威のもとで、正邪をはかるということもまかり通っていた。

こうした状況下では、このことが少年たちの人格形成に、少なからぬ影響を及ぼした。
そんな人々が成人し子育てをし、その子に悪しき影響を与えただろうことも当然だった。
このような軍国主義下での歪曲された体験は、その期間だけの歪曲にとどまらず、
親から子、子から孫の代までも内的外的に引きずられていくものであろう。


酒井明:著

発売月:2007年09月

定価:1650円(税込み)
46判 ハードカバー
頁数:260ページ
ISBN:978-4-434-10999-7

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