丸山健二からのクリスマスプレゼント!英語版 電子書籍で無料公開!

丸山健二からのクリスマスプレゼント!英語版 電子書籍で無料公開!


丸山健二からのクリスマスプレゼント!
日本が世界に誇る丸山文学英語版
電子書籍で無料公開!
英語圏に知られてこなかった
丸山文学の世界デビューです!




“The Journey of Falling Thunder”(落雷の旅路)
【無料公開アドレス】→こちら
【英語版ホームページ】→こちら

柏艪舎では2017年9月から今年の10月まで、『完本 丸山健二全集』(既刊21巻)を刊行してまいりました。
同時に、日本文学界の最高峰に位置する作家、丸山健二の文学を世界の読者に紹介すべく、英訳をすすめてまいりました。
このたび、『完本 丸山健二全集』のうち16-17巻「落雷の旅路」より3作品――(「落雷の旅路」、「直下の死」「牙に蛍」)の英訳が完成し、電子書籍で無料公開をする運びとなりました。
ご存知の通り丸山氏は、二十三歳で『夏の流れ』により芥川賞を受賞。その後も圧倒的かつ精力的に作品を発表して来ましたが、サロン化した中央の文壇を避け、時流や読者におもねることなく、独自の作家人生を貫いてきました。
彼こそが真のアーティストだと言っても過言ではないでしょう。
我々は、丸山作品が世界に紹介されないのは、日本のみならず世界の文学界にとって大きな損失だと考えます。
日本人にも難解な丸山文学を翻訳した英訳者は、日本文学および日本映画の研究者であるカナダ、ヴィクトリア大学現代日本文学教授のティモシー・アイルズ氏です。
この3作品が、いままで英語圏に知られてこなかった丸山文学の世界デビューとなります。
来春には『落雷の旅路』(中編10編収録)の英語版を単行本として刊行する予定です。
ぜひ、英語圏の皆様に広くご紹介いただければ幸いです。
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
丸山健二は、彼の言葉を借りるなら、個で生き、孤を生きる作家である。そこにさらに、自立の要素が加わる。それゆえに彼の作品はこれまで紹介されてきた日本人作家、たとえば遠藤周作、村上春樹、川端康成よりもわれわれ西欧世界に生きる者には理解しやすいだろう。
彼は長野という自然に溢れた土地で、言い訳をせず、敢然と、ときには天真爛漫に個を貫いて、驚くほど精力的に執筆をつづけている。
しかし、その“個”は、他者を否定(あるいは拒否)するものではなく、他者の良き手本を示すかのごとき趣がある。
そういう意味で丸山の作品は世界の著名作家、ヘミングウェイやトーマス・マン、ジャン・ポール・サルトルらを髣髴とさせる。
自立することの大切さを説き、そこへ読者をいざなおうとする丸山は世界が注目すべき極めて重要な作家であり、
その作品はもっと広く、深く、丁寧に読まれて然るべきだろう。
Translator’s Introduction
The World of Maruyama Kenji’s Fiction
by Timothy Ilesより(山本光伸 抄訳)
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------